RSS
HOME > いしかわや通信 > 2004年05月 小松市のお旅祭り

小松市のお旅祭り

クリックすると拡大画像が表示されます

「お旅祭り」は、私のふるさと石川県小松市で、江戸時代から350年もの長きに渡り、受け継がれてきた伝統行事です。

その由来は、慶安四年(1651年)に莵橋・日吉の両社の神輿が、加賀藩三代藩主前田利常公の隠居城であった小松城に渡御し、加越能三州の泰平を 祈願したことがはじまりとの事。

その後、小松の町衆の祭りとして曳山がつくられ、歌舞伎芝居が演じられるようになって240余年、今日に至っています。

祭りの華は、豪華な「曳山」を舞台として繰り広げられる子供歌舞伎で、浄瑠璃と三味線にあわせ、華麗な衣装をつけて熱演する子供達です。
私はいつも、見物人として見上げるだけでしたが、同じ年頃の子達が意味不明な言葉を操り、優雅に舞う姿を眩しく思ったものです(当時は生徒会長とか、そういった「学校のスター」が選抜されていたんじゃなかったかなあ)。

上の写真は八町の曳山が駅前に曳揃えられたところ。
なるほど壮観ではありますが、地元で育った私としては、かつての狭い路上で、町内のお祭りとして演じられていた素朴な雰囲気がなくなっているのが、ちょっと残念に思えてしまったのでした。
(世話役のおじさん達が、おそらく朝から酒をカッくらって赤い顔してウロウロしてるのは昔と同じでしたが)

クリックすると拡大画像が表示されます クリックすると拡大画像が表示されます クリックすると拡大画像が表示されます
竜助町、大文字町の曳山
作られたのは、ともに寛政年間(1790年頃)だそうです。
材木町歌舞伎衆の挨拶
演目は
「奥州安達ヶ原三段目袖萩祭文の段」

こちらは西町衆。
演目は
「菅原伝酒手習鑑車引の場」
クリックすると拡大画像が表示されます クリックすると拡大画像が表示されます
友達に声を掛けられ、思わず手を振って挨拶(笑)。
役者から少女への「早替わり」ですね。
ここ小松は「勧進帳」の舞台(安宅関)としても知られています。
だから子供歌舞伎が受け継がれていったのかもしれません。